日本三景の一つ「天橋立」や「伊根の舟屋」がある京都府最北端の丹後半島は、
古代から の人の営みや神話が伝わる歴史的にも面白い観光スポットが集まって
いる地域です。
 今回は毎年一緒に集まって旅行をしている仲間9人で車3台に 分乗し、奥伊根
温泉一泊の 丹後半島一周旅行に行きました。 不慣れな土地を車を連ねて走る
のは運転者に負担がかかるので、各車がそれぞれのペースで走行できるように、
ドライブ 情報を事前に調べ、目的地の駐車場や待ち合わせ場所などの 情報を
細かく集めました。 写真アルバムと併せて、そのドライブ ガイドも併せて編集し
見て頂けるようにまとめました。
今回のドライブコース
<タイムスケジュール> 


大きい地図

1日目:    2019.9.8
9:00
  宝塚IC通過
11:05
  天橋立駅前到着

  天橋立ビューランドへ
12:00-14:00
  昼食のあと、天橋立公園、智恩寺を散策
14:30-15:00
  成相寺駐車場に停めて参拝
15:15
  元伊勢籠神社駐車場

  眞名井神社へ(徒歩)
16:00-16:20
  笠松公園ケーブルで山上へ
16:40
  元伊勢籠神社を出発
17:10
  奥伊根温泉 油屋本館(泊)
2日目:    2019.9.9
8:50
  奥伊根温泉を出発
9:00-9:30
  浦嶋神社
9:45
  伊根町日出・遊覧船のりばに到着
10:00-10:30
  伊根湾を遊覧(伊根の舟屋)
10:50
  伊根浦公園前Pに到着
11:00-12:00
  舟屋ガイドツアー(舟屋見学ほか)

  道の駅・舟屋の里公園で昼食
12:50
  伊根を出発
13:20
  経ヶ岬展望台駐車場に到着

  経ヶ岬灯台へ(徒歩)
14:20
  経ヶ岬を出発

  袖志の棚田(車窓から)
14:50
  丹後松島展望所(5分)
15:05
  屏風岩(5分)
15:20-15:40
  道の駅・てんきてんき丹後で休憩
15:45
  立岩(15分)
16:20
  琴引浜海水浴場
16:35-16:45
  道の駅・丹後王国「食のみやこ」
17:05
  京丹後大宮IC
19:25
  三田IC
写真アルバム

それぞれの写真をクリックするとビュアーで拡大して
ご覧いただけます(スライドショーもあります) 
   
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天橋立 文殊地区

 天橋立の南 側、文殊地区は公園の入口や文殊堂から天橋立駅までの間に、土産物屋や食事処が集まっていて最も賑わっているところ。インターチェンジから県道を北上する と智恩寺へ右に分岐する道があるがこれは智恩寺で行き止まりの道。車を停めるならこの分岐点より手前か、さらに表通りを進んで智恩寺の駐車場か駅を通り越 したところの市営駐車場になります。

天橋立観光ガイド(天橋立観光協 会)
散 策マップより
 今回は天橋立ビューランドへ登るため、手前の駐車場(左図 の13,15)を目標にしました。踏切を渡ってリフト乗場へ近づくと道幅が狭いし駐車スペースが狭いのでお勧めできません。

リフト乗場は天橋立駅の裏手にあります
天橋立観光ガイド・駐車場情報のページより


天橋立ビューランド <日本三景>




ここからの景観を「飛龍観」とも呼びます
ビューランドは遊園地になっています 左下に天橋立駅が見えます
智恩寺、天橋立公園



 昼食を済ませて、午後は智恩寺(文殊堂)から天の橋立公園へ
天橋立公園へ

通りの突き当りが智恩寺 日本三文殊のひとつで通称切戸(又は九世戸)の文殊堂
廻旋橋(小天橋)を渡って天橋立公園へ
松林は約3.6Km続く。歩くと50分ほどかかるが
レンタサイクルもあります
龍伝説が残る「天橋立神社」
恋愛成就のパワースポット

海に囲まれた砂洲なのに、塩辛くない不思議な井戸
廻旋橋に戻って来ました

廻旋橋は約30分ごとに遊覧船が通るので、そのときは人の通行を止めて、橋が旋回します





天橋立 府中地区

 文殊地区を出発して対岸の府中へ向かいます。約10Km、15分ほど です。この地区にはたくさんの見どころが集まっています。
・天橋立の股のぞきで有名な笠松公園
・西国28番札所で「身代わり観音」で知られる成相寺
・古代よりこの地が栄えていた証であり、お祀りされていた天照大神と豊受大神が伊勢へ移られたことから元伊勢とされた丹後一番の神社「籠(この)神社」
・籠神社の奥宮である「眞名井神社」
(その昔に両大神が祀られていた「磐座(いわくら)」が今でも残されている場所)
 と、それぞれ楽しみなパワースポットがあります。
 今回は成相寺、元伊勢籠神社、眞名井神社、笠松公園と有名なスポットを全て周ったので、大変慌しく、旅館に到着するのが遅くなってしまいました。ゆっく りと旅行を楽しみたい方は、どれか一つを諦めることも選択肢かと思います。

天橋立観光ガイド(天橋 立観光協会)の散 策マップより
成相山成相寺 <西国28番札所>



 成相寺へは笠松公園からもシャトルバスがでていますが、運行は約30分 ごとのようで、時間ロスを避けて直接山上の駐車場へ車で登ることにしました。
 ナビの目標地点は「丹後資料館」に設定し、その先は一本道なのでさらに山の上へと登って行くと、小さなスペースの駐車場に到着です。 駐車場で一人 500円の入山料を払って真直ぐ進むと成相寺の参道の途中の「衝かずの鐘」の前にでます。しかしここから本堂まではかなり長い石段を登ることになります。 年寄りや脚の悪い人が居る場合は、駐車場を通り抜け、「衝かずの鐘」の裏からさらに上の庫裏の横まで登らせてもらえば本堂まで登るのが楽になります。
鐘楼「撞かずの鐘」 西国28番札所・成相寺の本堂 ご本尊は「身代わり観音」です
本堂右側にある左甚五郎作の「真向の龍」 どこから見ても正面に睨まれて見える「真向の龍」 「一願一言地蔵」
大蛇伝説のある底なし池と言われる蓮池





元伊勢籠神社、眞名井神社 <伊勢神宮の故郷>
 笠松公園のリフト乗場の近くには駐車場がたくさんあります が、元伊勢籠(この)神社の駐車場に車を停めました。そこから籠神社の本殿の裏を通って笠松公園のリフト乗場への道があります。
 縄文時代から神々を祀ってきた「磐座(いわくら)」が残されている国内でも珍しい「眞名井神社」(籠神社の奥宮で天照大神、いざなぎ、いざなみ大神、豊 受大神を祀る)は丹後一番の由緒あるパワースポットです。御神水の「眞名井の水」も有名です。ここから豊受大神を伊勢に遷してお祀りしたので、ここには元 伊勢籠神社を建ててお祀りしています。
眞名井神社へは車でも行けますが、駐車場は無く、車が3台ほど停め るスペースがあるだけで道も狭いので、歩いていくことをお勧めします。 元伊勢籠(この)神社の駐車場。この奥から眞名井神社へ歩いて行けます 眞名井神社。この左手に水汲み場があります ここから先は写真撮影禁止。
拝所の奥に「磐座」がありますが、立ち入り禁止です
元伊勢籠(この)神社
「眞名井の水」 右の水汲み場で御神水がもらえます
拝殿。奥の本殿は伊勢神宮と同様の神明造りです 拝殿の横手に天照大神和魂が祀られていました
笠松公園 <日本三景>



 籠神社の拝殿の横を通り過ぎて裏門から出ると、笠松公園のリフト乗場へ通じる道に出ることが出来ます

天橋立ビューランドとリフトの共通券があります 傘松公園からの眺めは「昇龍観」と呼ばれます





奥伊根温泉 <丹後半島随一の宿>



元伊勢籠神社から奥伊根温泉までは20Km、約30分。旅館の「油屋」はこの付近には1軒しか ない、小さな湾に面した静かな温泉旅館で、人気があってなかなか予約がとれない旅館です。

最後の到着のお客になってしまった 奥伊根温泉・油屋本館 別館はランクアップの新しい施設です 料理は海の幸がいっぱい 名物の「ブリしゃぶ」は絶品
翌朝


日本海で朝日が見られる宿です 野猿がうろつく静かな場所で、気分ものんびりします






2日目 浦嶋神社 <浦島太郎伝説>

 時間調整のため、奥伊根に近い国道178沿いにある「浦嶋神社」へ先に回ることにしました。(伊根を離れると、昼食をとるレストランが見当たらないの で、昼まで伊根で過ごします)
 車のナビに従う と、神社の裏手へ間違って誘導される恐れがあります。
小学校を通り過ぎて、R178の交差点にある道路標識に従って右折すると、駐車場に回ることが出来ます。



浦嶋神社(宇良神社)
丹後風土記にある浦嶋子(浦島太郎)の物語の舞台
当地の豪族・浦嶋氏の先祖浦嶋子が美婦に誘われて常世の国へ行き、 374年を経て帰って来たと伝わる。寺宝には重要文化財の「浦嶋絵巻」や「乙姫小袖」、さらに亀甲文櫛笥の玉手箱があるらしい 入口に近い浦嶋公園には浦嶋子と乙姫の時空を超えた恋のモニュメント





伊根の舟屋 <重要伝統的建造物群保存地区>
 伊根湾は南向きで青島が防波堤になり波が静か、潮の干満差が少ないな どで舟屋構造をとることができました。湾を取り囲んで後ろに山が迫る狭い土地に、漁船で海と共に生きる集落が集まりました。
 伊根の舟屋は海側から見ないと何もわからない。そこで伊根湾の遊覧船に乗るか、漁船を使った「海上タクシー」(直接予約)を利用することになります。今 回は日出桟橋から出る定期の遊覧船(約30分 ¥800/人)で海からの舟屋を見学し、伊根浦では陸上から舟屋を見学するガイドツアー(伊根町の観光課) を予約しました。
 日出10時発の遊覧船を目当てに桟橋へ着くと、中国人の団体が観光バスを連ねて来ており、駐車場(無料)もバスに占領されてしまう有様。 都合よく臨時 便が出たものの、船内は中国人観光客でいっぱい。今回の旅行で一番の混雑であった。天橋立に宿泊したのだろうこの団体はこのあとどこへ回ったのだろうか?
参考: 伊根町観光協会

伊根湾めぐり遊覧船のページ(丹後海陸 交通)より
伊根湾は南向きで潮の干満の差が小さく、湾の入口を塞ぐように青島(右側)があって、湾内の波が少なく押さえられ、建物 の中に水を引入れる舟屋の構造が可能となったそうです
日出の遊覧船のりば 150人は乗れます カモメが見送り

その昔は毎年のように伊根湾に鯨が入ってくることがあり、集落総出で船を出して漁をしていたそうです
湾内ではブリの養殖も行われています 最近は船が大型化して舟屋に入らないものも 裏山の上に「道の駅・伊根の里」が見えます 後ろにすぐ山が迫る土地で、海にしか出口がありません




 日出桟橋から伊根浦へ移動、伊根浦公園にあるコインパーキングに車をとめて、そこにある観光案内所へ入った。そこが舟屋ガイドツアーの集合場所でした。
 このガイドツアーは毎日定時に開催されているようですが、今回は予約の問い合わせをしたら、人数がまとまっていたので臨時に案内をOKしてくれました。 舟屋を観光者に一般公開している家は無いので、舟屋の中を見たかったらこのツアーを利用すると良いです。


伊根浦公園の桟橋 向こうが西平田地区の舟屋群 昔はこの広い道路は無く、海側(左)に舟屋、山側に母屋で1軒が繋がっていた TVでも紹介された向井酒造の酒蔵 向井酒造。ピンクのお酒「伊根満開」が人気
舟屋の中は2mほど海水が入り、2階は舟小屋です 舟は天井から吊り下げて保管 「もんどり」漁の網カゴ 「道の駅・伊根の里」で昼食。 この店も旅館と同じ「油屋」でした





経ヶ岬灯台 <第1等級の大型レンズの灯台>





 伊根を出発 して国道178号を北へ約30分、最後に右折の道路標識を見落とさないようにして経ヶ岬の駐車場へ到着します。 駐車場(無料)は広いですが、ここからで は眺めはそれほど良くはなく、岬の先(山の上)の展望台や灯台の所まで行くのがお勧めです。灯台までは片道15分くらい、結構な登りになります。
 灯台は国内でも5台しかない高さ2.6mの第1等フレネルレンズが見どころで、日本海の景色も素晴らしいので、しんどい思いをしても行って見る価値があ ります。


遥か向こうに灯台が見える 山上の展望台と灯台への道があります 急な登り道で、入口には竹の杖が置いてありました
岬の斜面に灯台は立っていました
石塀の向こうに下へ降りる階段があります
高さ2.6mの第1等フレネルレンズ


真っ青な日本海を前に真っ白の灯台が映える
灯台から日本海を一望






丹後松島~屏風岩 <美しい海岸線>
 経ヶ岬から約5分ほどの所に、海ぎわの段丘を耕して出来た「袖志の棚田」があります。約400枚の棚田は背景の海と調和して、「日本の棚田百選」に.も 選ばれています。国道R178沿いに小さな駐車場があり、そこから歩いて棚田の上まで15分ほど。狭い農道を車で上まで登るつもりでしたが、農道の工事で 立ち入り禁止になっていたので、諦めて棚田をパスしました。
 ここからは日本海に面したきれいな海岸線が続きます。 「丹後松島」と「屏風岩」は道路際の駐車スペースに車を停めて遠くから展望する形になります。
丹後松島の標識を見落とさないように(右に駐車場がある) 丹後松島
屏風岩


道路が見えるからもっと近くまで行けそう

立岩~琴引き浜 <自然の造形>

 国道R178沿いにある道の駅「てんきてんき 丹波」で一休みしました。そこから「立岩」までは歩いて15分ほどです。今回は道の駅を車で出て、竹野川の橋を渡ってすぐの信号をV字右折して立岩のすぐ 近くまで行きました。車1台分の幅しか無い狭い道ですので、対向車が無いことを願って走りました。
 立岩は玄武岩で出来た柱状節理が波打ち際にそそり立つ光景は大地の不思議を感じさせます。この地は丹後町間人(たいざ)であり、聖徳太子の異母弟といわ れている麻呂子親王が、この地で鬼退治をして、この大岩に鬼を封じ込めたとの伝説があります。
 また、聖徳太子の生母・間人(はしうど)皇后が一時この地に身を寄せていたことがあり、そこから間人(たいざ)の地名がついたともいわれる。立岩の近く には間人皇后・聖徳太子母子像もあります。






竹野川の河口へ

竹野川をまたぐ木製橋 立岩
川の対岸にある岩場
琴引き浜海水浴場
 鳴き砂で有名な琴引き浜は横に広いですが、駐車場は1箇所のようです。 従来はオフシーズンは無料でしたが、今は鳴き砂を保護するために通年有料(1000円/1台)になっています。
間人皇后・聖徳太子母子像











今回のドライブ旅行はこれでお終いです。琴引き浜をあとに、京丹後大宮ICへ向かいます。
お疲れ様でした。